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Jean-Michel Othoniel, My Way

Jean-Michel Othoniel, My Way

2012年1月7日[土] - 3月11日[日]
原美術館 東京都品川区北品川4-7-25 〒140-0001
Tel 03-3445-0651 
http://www.haramuseum.or.jp

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ジャン=ミシェル オトニエルの展示がはじまりました。

パリのポンピドゥー センターにおいて3カ月の会期で20万人という記録的人数を動員したオトニエルが
かつて邸宅であった原美術館の空間にあわせて再構成した、回顧展です。

パリを拠点に活動するオトニエルは1964年生まれ。
硫黄、鉛、蜜蝋といった可変性の素材を使って制作しているアーティストで
1980年代からイタリア・ヴェネツィアのムラーノ島で制作するガラス玉を使用し始めました。
2000年に制作したルーブル美術館最寄りのメトロの駅、
パレ ロワイヤル ミュゼ ド ルーブルのエントランスとして設置された「夢遊病者のキオスク(Le Kiosque des Noctambules)」は
オトニエルの代表作としてパリの人々に愛されています。
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こちらは初期に特徴的な硫黄を用いた作品、
「底で象られた魂(L’ Âme moulée au cul)」1989 年
硫黄、銀 8×20×20 ㎝

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オトニエルは、もともとは写真表現を中心としていましたが、
感光材料を試すうちに硫黄と出会う。
排泄物をイメージさせるその色や臭い、可変性といった素材そのものへの関心に加え、「soufre」(硫黄)という言葉から、
「souffrir」(苦しむ)、「souffreteux」(病弱な)などと連想し、
自らの内にある様々な葛藤と絡めて表現できる格好の素材と考えていたようです。
硫黄は銀と接すると腐食させる性質をもち
ここではドーム型の硫黄の塊が銀の台座を少しずつ変容させています。

蜜ろうや脂肪など可変性のある素材をよく用いたアーティストと言えば真っ先に、
かつて崇拝!していたヨーゼフ・ボイスを思い浮かべますが
彼はそれらの中に熱のような有機的で流動的なエネルギーによる、
彫刻形成の原理を見いだしました。

私も経年変化が絵などに与える影響を肯定し
むしろ意識して制作しているところがありますが
今でもこのような作品を見ると
からだがうぞうぞと反応

こちらは
「腸の女たち(Femmes Intestines)」1995年
アングル作「浴女」ぼ複製にリン
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と、じつはこれらの作品は2階にあって
例の代表作品群、冒頭を彩るオトニエル・ランドでひとしきり脳と目をはしゃがせたのち、
階段をあがりながらクールダウン
いったんおちついてから、オトニエルの深淵や最新作へふれられるようになっています。

そんなわけで「例の」きらきらたち。

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Rakan
上から 「私のベッド(Mon Lit)」 2002 年
ムラーノガラス、アルミニウム、飾りひも、フェルト 290 x 240 x 190 cm

「涙(Lagrimas)」 2002 年
ガラス、水、テーブル 140 x 500 x 70 cm

「ラカンの結び目(Le Noeud de Lacan)」 2009 年
鏡面ガラス、金属 150 x 135 x 50 cm



水彩もはかなくて夢いっぱい

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会期中「ふしぎな現実」というワークショップもやっています。
オトニエルの素描で塗り絵コンテストが。

子供用の椅子にたくさんの大人が腰かけ
背中を丸っこくして塗っています。

そちらの椅子、体重制限50kgですので、一応ね、一応お気を付け下さい…との声がけに
みんな「えっ」と顔を上げ
なお身体をちっちゃくして作業続行するのが面白かったな
重さかわらないっつの

色鉛筆二刀流Photo_7

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こちら夢の小部屋。ピクトグラムのパネルをカメラにかざすと
オトニエルの「頭の中にある島」が3Dで浮かび上がります。
しばしトリップ

彼は幼少期、とても幸せだったと言います。
そして「当時と今の私はそんなに違いがない」という。

「よく、アーティストは成長してもこどものままだと言われます。
わたしはむしろ、アーティストはこどもの時すでに小さな大人なのだと思います。
アーティストは自分の世界を早くから自分の中に持っているのです。
そしてそれを一生持ち続けるのです。」

整然たる、は気持ちがいい。
けど夢の中のような幸せな雑然さも、
もっと肯定したいなと思った一日。

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